2008年11月27日木曜日

マンション購入の手順 8 マンション購入後に受けられる住宅ローン減税

マンションや住宅を購入し、住宅ローンを利用すると、住宅ローン減税(住宅ローン控除とも言います)を受けられます。

住宅ローン減税とは、マンションや住宅を新しく購入したり、家を新築したり、増改築などのリフォームを行った人を対象に、所得税から一定の割合分だけ税金を差し引くという制度のことで、平たく言えば、税金が安くなる制度です。

住宅ローン減税はもともと平成15年には打ち切られる予定でしたが、平成20年まで延長され、麻生総理が言明したように、平成21年度以降も住宅ローン減税は大幅に改正されて、延長されることになりました。

住宅ローン減税を受けるためには、サラリーマンの場合、まずはマンションや住宅を取得した年に確定申告をします。

住宅ローン減税は一度申告を行うと10年間にわたって年末ローンの残高の1%が所得税から一定額引かれ、税金が戻ってきます。

住宅ローン減税を受けるための条件は、(1)床面積が50平米以上(登記簿面積)、(2)居住用であること、(3)住宅を取得してから6カ月以内に入居して、引き続き住んでいること、(4)控除を受ける年の所得が3000万円以下であること、(5)住宅ローンの返済期間が10年以上であること等の細かい条件があります。

住宅ローン減税についてさらに詳しく知りたい方は、「住宅ローン減税・住宅ローン控除」のページもあわせてご覧ください。

2008年11月26日水曜日

マンション購入の手順 7 返済可能額を把握する

マンション購入の手順 6 マンション購入に必要な資金」のページで、マンション購入に必要な予算の大枠が掴めたのではないでしょうか。

次に考えなくてはならないのが、自分がマンション購入の際に組む住宅ローンに対して、どのくらいなら返済可能かということです。

住宅ローンを組むときには、これまで賃貸のマンションやアパートにかけてきた家賃の延長線上で考えると、ぐっと現実的なものになってきます。

マンション購入にあてる住宅ローンの返済額を計算する上で、今住んでいるマンションやアパートの家賃の他にも計上できるお金があります。

例えば、駐車場代、そして過去一年間の貯蓄額です。

自分が給与やボーナスから実際に貯蓄に回すことのできた金額を把握することによって、住宅ローンの借入限度額を計算するときに、無理のない資金計画が立てられます。

住宅ローンの返済に回せるお金は、先に挙げた、家賃、駐車場代、貯蓄額の年間合計に0.7をかけた金額とされています(ちなみに、残りの30%は管理費、修繕積立金、駐車場料金、固定資産税、都市計画税などへの支払いです)。

ちなみに、先の返済可能額を住宅ローンの予定返済期間、借入を検討している金利タイプ等に照らし合わせてみると、住宅ローンの借入可能額が計算でき、マンション購入の総予算もより現実的な数字になります(「住宅ローンの基礎 賢い住宅ローンの組み方」のページ参照)

一般に、生活に無理のない範囲の住宅ローンの年間返済額は、年収(税込み)の25%までと言われています。

もし、購入を予定しているマンションの価格が借入返済額よりも高い場合は、自己資金を見直すか住宅ローンの返済期間を見直すか、または購入を検討しているマンションそのものの見直しが必要になります。

住宅ローンの返済期間は一般的には25年から35年の間ですから、無理なく返済できるような資金計画を立てることが大切です。

2008年11月25日火曜日

マンション購入の手順 6 マンション購入に必要な資金

マンションの購入を考えるとき、実際に購入を考えるマンションを見に行くことと同時に、マンション購入に必要なお金について考える必要があります。

まずは、マンション購入にどのくらい自己資金(頭金とも言います)を出せるのか。

マンション購入の資金計画では、自己資金と住宅ローンの比率を考えなくてはなりません。

自己資金を少なくすると、住宅ローンの借入額が増えることを意味し、毎月の返済額が大きくなってしまいます。

マンションや住宅を購入する際の一般的な自己資金の目安は購入価格の20%程度と言われています。

マンション購入には、マンションの物件価格以外にも、税金、火災保険、保険料、諸手続きの手数料などの諸費用、引っ越し代、家具や家電などの購入費が必要になってきます。

諸費用には、印紙税、登録免許税などの税金、住宅ローンのローン保証料、団体信用生命保険料、特約火災保険料、特約地震保険料などの保証料や保険料、ローン手数料、司法書士の報酬や登記簿謄本、仲介手数料などの手数料が含まれます。

諸費用はマンションの選び方や住宅ローンの借り入れ方などで少しずつその金額が異なりますが、一般的にはマンション購入価格の1割程度と言われています。

つまり、4000万円のマンションを購入する場合、用意しなければいけない資金は約4400万円ということになります。

また、諸費用は自己資金から支払わなくてはならないものですので、住宅ローンの借入額を決める際には、マンションの代金に諸費用をプラスした合計額から自己資金を差し引いた金額と考えると良いでしょう。

さらに、引っ越し代や家具・家電等の購入費も自己資金から支払うことになります。

引っ越し代金は引っ越し業者によってサービスに差がありますので、数社から見積もりを取って決めると良いでしょう。

新しいマンションへの引っ越し時に家具を新調しようとすると、家具や家電の代金もかかります。

このほかに、当面の生活費、思わぬ入院や病気などに備えたお金等、全額をマンション購入費につぎ込むのではなく、貯蓄をある程度残すことも大切です。

2008年11月24日月曜日

マンション購入の手順 5 マンションの間取りをチェック

マンションを購入するとき、とても重要なのになかなかできないことにマンションの実際の間取りを見ることがあります。

完成済みのマンションを見て購入する場合は実際に間取りを見ることが出来ますが、新築マンションの購入を検討する場合はマンションが完成前に販売することが多く、せいぜい工事中の現地見学とモデルルームを見てマンションの購入の判断をせざるをえません。

したがって、自分の希望する間取りを図面でしかチェックできないことが多く、実際にマンションが完成してみると、当初想像していたのとは違っているといった問題も起きないとは限りません。

こういったトラブルを避けるためには、希望する住戸がマンション全体のどの位置にあるのか、日当たり、採光、眺望、近隣住戸との位置関係などについてマンション販売会社に詳しく確認してみてください。

マンション販売会社では、各階数・各方向の眺望などを、パソコンによるシミュレーションで見せてくれたり、模型を使って説明してくれたりします。

また、希望するマンションの住戸の天井の高さ、ドアの高さや幅、梁下の寸法、部屋の広さ、廊下の幅、収納スペース、家事動線についても確認しておくと、家具が入らなかった、台所の使い勝手が悪いなど、後で後悔せずに済みます。

2008年11月23日日曜日

マンション購入の手順 4 マンションの設備、構造、管理の確認

マンションを購入する前に忘れずに確認したいのが、マンションの構造、設備、管理の確認です。

せっかく買ったマンションですから、できるだけ快適に、できるだけ長く暮らしたいと考えるのは当然のことです。

購入予定のマンションの耐震性、マンション特有の様々な生活音、シックハウス症候群や花粉症対策など、マンションの安全性や快適性、健康に対する問題にも注意を払いたいところです。

マンションの購入を検討する際、耐震性能や遮音性能を左右するマンションの基本性能、構造についてもマンション販売業者に確認しておくことが大切です。

また、マンションの永住志向が高まっていることから、高耐久コンクリートを採用したマンションや、躯体の強度を高めリフォームしやすい工法を採用したSI(スケルトン・インフィル)マンション、床段差を極力なくし誰もが快適に暮らせるようにしたバリアフリー設計のマンションなど、ハード、ソフトの両面でこれまで以上に快適で長く暮らせるマンションも増えてきていますので、マンションのモデルルームで販売外車のスタッフに確認してみると良いでしょう。

マンションのセキュリティや管理も重要なチェック項目のひとつです。

最近のマンションでは、TVモニター付きオートロックシステム、警備会社と提携した 24時間セキュリティシステム、共用部の監視カメラ、ピッキング防止に効果のある玄関のディンプルキーやダブルロックなどが標準で装備されているマンションも多く、安全面に配慮したマンションが増えてきています。

中には、携帯電話からの施錠や、室内の様子の確認が可能なものや、各住戸の窓に防犯センサー、24時間有人管理システムといった、最先端のセキュリティシステムを導入済みのマンションもあって、共働きなど不在がちな家庭には魅力的なマンションといえます。

また、マンションの管理会社の信頼性、長期修繕計画の有無など、マンション購入後の管理の質と内容についても確認しておくと良いかもしれません。

マンションの設備については、自分のライフスタイルに合わせて選択すると良いでしょう。

オプションで様々な設備がつけられるマンションが多いですが、絶対必要なもの、なくても妥協できるものといったように、自分なりの基準を持ってマンション探しを進めましょう。

2008年11月22日土曜日

マンション購入の手順 3 マンションのタイプを選ぶ

かつてはマンションか戸建てかが比較対象となっていましたが、マンションの中でも様々なタイプのマンションが見られるようになって来ました。

マンションは最近ではその規模やコンセプトによって、住む人のライフスタイルが大きく異なります。

今話題の「タワー型マンション」では、眺望を楽しむのと同時にタワー型マンションに住んでいるというステイタスを満足させることもできるでしょう。

一方、「大規模マンション」では、広い庭園があったり、多彩な共用施設が備わっていたり、管理やフロントサービスが充実していたりと、マンション内の設備に力が入れられている一方、比較的安い管理費で維持されています。

大規模マンションの中には、温泉や医療施設、託児所、コンビニといった施設まで備えた物件まで登場しています。

マンションのタイプによっても、ライフスタイルがかなり異なってきますので、異なったタイプのマンションが選べる場合には、自分のライフスタイルに合ったマンションタイプはどんなマンションなのかもあらかじめ考えておくと良いでしょう。

2008年11月21日金曜日

マンション購入の手順 2 マンションの立地・環境の確認

マンションの購入を検討するときに、ぜひとも確認したいのが、マンションの立地やマンション周辺の環境です。

マンション購入の理由は家庭によって異なるでしょうから、まずは通勤・通学の時間を考慮した交通アクセス、生活利便施設の有無、周辺環境等の条件の中から優先すべき項目決めます。

例えば、交通アクセスを重視するのなら都心部のマンション、子育て環境を重視するのであれば、郊外のマンションといったように、マンションを探すエリアを大まかに絞り込みましょう。

次のステップとして、通勤や通学の利便性を考えて、マンションを探す沿線や駅を絞ります。

特に都心部で顕著なのですが、最寄り駅が同じでも、駅から徒歩圏内のマンションと、バスの利用が必要なマンションでは、環境も価格も違ってきます。

徒歩何分までならOKというように、大まかな条件を決めておくと、マンションの絞込みがしやすくなります。

また、マンションに資産価値を求めるのであれば、駅からの距離、沿線は大きなポイントとなりますので、あらかじめ頭に入れておきましょう。

マンション購入を具体的に検討する段階に入ったら、マンションから駅までの間に、どんな施設があるのか、マンションまでのアクセスにはどんな交通手段があるのか、実際に確認することもお忘れなく。

マンションが新興住宅地にある場合などでは、立地周辺エリアの再開発や鉄道延伸があって、今以上に利便性・資産性がアップするエリアもあります。

2008年11月20日木曜日

マンション購入の手順 1 マンションの情報収集

マンション購入は数千万円もする大きな買い物ですので、マンションを購入するまでにそれなりの手順を経て行う必要があります。

マンション購入を考え出したら、まずは購入を検討するマンションを、折込チラシのマンション広告、インターネットやマンション情報誌などを使って情報収集を行うことから始めましょう。

気になるマンションが見つかったら、詳しいマンションの資料を請求してみたり、建設済みのマンションなら物件を、建設前のマンションならモデルルームを見学し、自分に合った資金計画を立ててもらうと少し現実感がわくと思います。

マンションの購入を本格的に検討し始めたら、複数のマンションを見学する方が良いと言われています。

色々なマンションを見ていく中で、自分たちがマンション購入を考える動機やマンション購入後のライフスタイルの優先順位も整理されます。

このような手順を繰り返していくうちに、本当に欲しいのはどのようなマンションなのか、また、どの程度の予算のマンションなら買えるのかが見えてきます。

マンション探しを進めていく上で、次に挙げるようなポイントをチェックしていくと、時間や労力の節約の助けにもなります。

次のページからは、マンション購入にあたって、チェックすべきポイントを挙げていきます。

マンション購入の手順 2  マンションの立地・環境の確認」へ

2008年11月15日土曜日

マンション購入のポイント 7 マンションの天井は高い方が良い?

マンションを購入する人の間で、最近は開放的な住空間に対するニーズが強まっていることから、天井の高いマンションが多くなっているようです。

マンションに限らず、少し前までリビングの天井高は2.4m程度が普通でしたが、最近では2.5mくらいは当たり前になってきており、2.7mを超えるマンションも決して珍しくありません。平面の専有面積が同じでも、天井が高い方が開放的に感じられることは言うまでもありません。

マンションの間取り図などを見るときに、「CH(ceiling height)=2500(mm)」などと書かれているので注意指定確認するようにしましょう。

ただ、マンションの天井高をチェックする際には注意すべき点もあります。
マンションの天井高を確認する際に、床下と天井裏に空間が設けられているかどうか、確認しましょう。

マンションによっては、二重床や二重天井とはせず、床や天井をスラブに直接貼る"直貼り(じかばり)"とする場合がありますが、天井高は高くなるものの、配管や配線を埋め込む形となり、マンションのリフォームでキッチンや浴室、照明の位置を変えるのが難しくなります。

マンションの天井高を見る上で、「階高(かいだか)」にも注目すると良いといわれています。

階高は下の階の床面から上の階の床面までの高さのことです。

階高と天井高の関係を式に表すと、階高=天井高+床下(の深さ)+天井裏(の高さ)+スラブ厚 になります。

マンションの分譲会社にとっては、同じ土地で販売するマンションの住戸の数を増やすほど販売効率はよくなります。

法律の制限下でマンションの販売戸数を増やそうとすると、階高は低くせざるを得ません。

マンションのモデルルームを見学するときは天井高だけでなく、階高も確認してみるようにしましょう。

マンションの天井高をチェックする際に注意すべき点は他にもあります。

マンションの場合、「天井高が最高2700mm」などと書いてあると、部屋によっては天井の一部の"くぼみ"のようになっている部分だけが2.7mで、ほかの大部分は梁の関係でもっと低い高さになっているようなマンションもあります。

また、最適な天井の高さは部屋によって異なるということもあります。

リビングのような広い空間では天井が高いほど広々と感じられることは事実ですが、トイレなどの狭い空間では天井が高いとかえって狭く感じられることもあり、実際、トイレなら2.1-2.2mくらいがちょうど良い天井高とされています

天井が高いことによるメリットばかりがマンション購入を検討する人の間で注目されていますが、天井が高いと掃除がしにくくなったり、電球の交換が大変だったり、デメリットもあることも忘れずに。

2008年11月14日金曜日

マンション購入のポイント 6 マンションの部屋の向き

マンション購入を考えている人なら、購入を検討しているマンションの部屋の向きは気になるものではないでしょうか。

特に、マンションのバルコニーに向きを気にする人は多いようです。

マンションのバルコニーがどの方角を向いているかは、少なからず住み心地に影響します。

マンションの価格が同じで、部屋の広さも同じであれば、南向きの部屋が良いと誰もが思うに違いありません。

マンション販売業者も、なるべく南向きの部屋が多くなるようにマンションの設計をしているようですが、すべての住戸を南向きにできないケースも少なくありません。

マンションの部屋が東向きならまだイメージが良いようですが、西向きや北向きのマンションには人気がないようです。

でも、購入を考えているマンションが北向きや西向きだからといって、必ずしも良くないとは限りません。

マンションの部屋の向きごとに、それぞれの利点を考えてみましょう。

まず一番人気の南向きですが、言うまでもなく日照時間が長く暖かいことが好イメージの最大の理由です。

マンションの部屋が南向きの場合の最大のメリットはこの日照ですが、昼間は家に人がいないDINKSやシングル過程の場合、同じ広さで価格が高くなる南向きのマンションの部屋は「宝の持ち腐れ」になるかもしれません。

マンションの部屋の向きで南向きに次いで人気が高いのは東向きのマンションの部屋です。

東向きのマンションの住戸が人気の理由は朝日が当たるからでしょう。

東向きのマンションの部屋の快適さは、午前中に差し込む日差しですが、夏場は朝から照りつける日差しに悩まされることになります。

一方、日の昇る時間が遅い冬場は、部屋に日が差す時間が短く、午後は部屋が寒くなりがちです。

マンションの部屋で西向きの部屋の人気が低いのは、夏場の西日の悪いイメージがあるのかもしれません。

でも、冬は午後に日差しをたっぷりうけることができますし、「夕焼けを見るのが好き」という人にはお勧めです。

マンションの部屋で北向きの場合、どうしても人気が低いようです。

年間を通して日差しが期待できず、北からの冷たい風が吹き込んで寒いイメージが強いのでしょう。

でも、マンションの場合は角部屋でなければ、上下左右を他の住戸に囲まれていますから、冬でも案外暖かいのが一般的です。

マンションの部屋が北向きの場合、なにより他の向きと比べて安いのがメリットで、同じ予算で、より広い間取りのマンションの購入も可能です。

マンションを購入するのに、部屋の向きばかりにこだわるのはあまり得策ではないといえます。

マンションの南側に大きな別のマンションがあるような場合には、南側の部屋にこだわるメリットは少ないですし、首都圏なら西向きのマンションの部屋から富士山が見えるなんてこともあります。

マンションを購入するときには、部屋の向きだけではなく、マンションの条件と予算を加味して選べばいいでしょう。